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さて、今回は息子のサッカーについてのお話です。
小学3年生になる息子は、熱心にサッカーに取り組んでいます。
一生懸命に練習する息子に刺激を与えるため、ゴールを決めたり、アシストで得点につながった場合は、ポイントが貯まり、一定ポイント貯まるとポケモンカードを買ってもらえるというルールをつくりました。
このような場合、「ゴール」の方が「アシスト」より、ポイントを高く設定することが多いと思いますが、我が家では、あえてゴールもアシストも同じポイントにしています。
サッカー少年にとって、「自分でゴールを決めたい」という気持ちが強いのは当然だと思います。
ただ、自分がゴールを決めても、「アシスト」によって他のメンバーが得点しても、結果は同じ1点です。
だから、息子には自分がゴールを決めるという事に固執せず、チーム全体の勝利を優先し、他のメンバーにチャンスがあれば、迷わずパスを出せる選手になるべきだと常に伝えています。そして、アシストもゴールと同等の価値があるという理解してもらう為に、同じポイントを与えるルールにしています。
ここで大事なのは、チームの勝利の為に、「自分でゴールを決めたい」という欲求を抑えるのではなく、「チームのために、アシストできた」ということを心から喜べる心理状態を育むことです。
この家族ルールのおかげで、練習後に
「今日は、アシストができたよ!!」と
自慢げに報告をしてくる息子を見て、全体最適になる行動を自然にとれるようになったことを、私はとても嬉しく思っています。
さて、ここからが本題です。
我々、大人でも「自分で得点したい」という気持ちを抑えて、チーム全体の最適を考えて行動するのは、なかなか難しいと思います。
仕事でも、個人の成果やプライドに固執して、会社全体から見れば最適とは言えない行動を取る人が多いのではないでしょうか?
でも、よく考えるとこのような場面で、的確なパスを出せる人って、すごく貴重な人材です。
自己中心的な成果ではなく、チーム全体を勝利に貢献できる人材は、長期的に見れば大いに評価されるはずです。
そう考えると、得点王を目指すよりアシスト王を目指す方が、ライバルも少なくチーム全体への貢献も大きくなりますので、努力が報われる可能性は高いとも考えられます。
組織の視点からも、的確なパスを出せるチームのほうが有利です。
そのため、「自分で得点を狙うこと」と「アシストにまわる事」が、同等のメリットをもつようなシステムを明瞭にする方が効果的だと私は思います。
「自分で得点を狙うことがより有利」という体制では、全員が「部分最適」を追求する組織ができあがり、個々の努力の方向性がずれ、報われない努力が増えてしまうことがあります。
だからこそ、組織の仕組みとしては、必要な瞬間に的確なパスを出す、アシストできる人材を優遇するシステムを構築し、全員が全体最適を意識する文化が必要だと感じます。
そして、組織全体の利益が、個々のメンバーに還元される仕組みづくりが重要だと私は考えています。
息子のサッカーから、こんなヒントをもらいました。
これからも、より良い組織づくりの為に、日々学び続けたいと思います。
アイ・スマイル社会保険労務士法人
副代表 江崎智也
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