いつもアイ・スマイル社会保険労務士法人(愛知県名古屋市)のホームページ&ブログページをご覧頂きありがとうございます。社労士の江崎です。
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さて、7月から新しいメンバーが加わり、会社として新しい成長のチャンスが来ていると感じます。
これまで既存のメンバー達が、とても良いチームワークで頑張ってくれており、この会社の良い文化を新メンバーを巻き込んで、さらに良い文化にしていけるといいなと思っています。
そんな中で、自分が社会に出たばかりの頃ってどうだったかなと思い出す機会が増えていますので、そんなことを今回のテーマにしたいと思います。
まず、本題に入る前段になりますが、
皆さんは、「ゼークトの組織論」という話をご存知でしょうか?
本当にゼークトが、この発言をしたのかはわかりませんが、軍人であり戦略家でもあるゼークトは、組織にいる人材を4つのタイプに分けたといいます。
1. 有能でやる気のある人 → 参謀・軍師に使え(判断力や行動力に優れている。)
2. 有能だがやる気のない人 → 指揮官にせよ(自分が動かず的確な指示を出せる。)
3. 無能でやる気のない人 → 兵卒として使え(自分で考えないが、言われたことはやる。)
4. 無能だがやる気のある人 → 銃殺刑に処せ(間違った判断で動く)
少し表現が過激ですね…(笑)
ただ、私が過去に在籍していた組織での体験や、社労士として多くの会社と関わらせていただく中で、この考え方はかなり的を射ているとも思っています。
もっとも厄介とされる「無能だがやる気のある人」。
組織に混乱をもたらす存在として、最も警戒すべき対象だとされています。
もちろん、現代の組織において、このタイプの人が射殺されることはありませんが、
結果として、そういった人が途中で潰れてしまうケースは少なくありません。
やる気があるのに結果が出ない。
頑張っているのに空回りしてしまう。
そんな葛藤のなかで、自分を責め、周りとのギャップに苦しみ、離脱してしまう。
このタイプの人の特徴をChatGPTに聞いてみたところ、こんな回答がありました。
・自分で勝手に判断して突っ走る
・発言・行動は多いが成果につながりにくい
・学ぶ姿勢が弱く、すぐに行動に移そうとするため、間違いを繰り返しやすい。
・ 「私は頑張っているのに評価されない」と感じやすい
・物事の背景やリスクを考えず、表面的な正しさだけで動く。
《このタイプが難しい理由》
・一見「熱心でいい人」に見えるため、周囲も注意しづらい。
・間違いを正しても素直に受け止めにくい(「自分は頑張っている」という自己評価が強い)。
こういった人が、「自分が正しい」という思い込みによって、組織全体をリスクにさらす可能性があるというのは頷けますよね。
そして、私も社会に出たばかりの頃は、確実にこのタイプに当てはまっていたと思っています…(笑)
さて、話をここで終えてしまえば、身も蓋もない話になりますが、
本題はここからです。
たしかに、このタイプの人は、理想だけが空回りして、失敗を繰り返しながら、どんどん行き詰まっていく可能性が高いと思います。
でも、一部の人は、その状態を乗り越えます。
無能だった時期に悩みながらも、失敗から学び、経験と知識を積み重ね、少しずつ「やる気のある有能」へと変わっていく。
このような経験がある人は、自分が苦労した分、他人の苦労にも共感できる上にその後の成長を信じることができる。
これは、ある意味で最初から有能な人よりも価値が高いのではないかと私は思っています。
私自身、まだまだ「有能」といえるレベルかどうかはわかりませんが、
少なくとも、「無能だがやる気のある人」の壁を乗り越えることはできましたし、
この「壁を越える力」こそが、社会人として生き残っていくために本当に大切なものなのだと今では感じています。
自分自身の人生を振り返ると、
社会に出たばかりのひ弱な私を鍛えてくれた、最初に入社した「超実力主義の営業会社」の社長、上司、先輩方に、心から感謝だなと思います。
当時、この会社は「結果が全て」という文化でしたので、
社内には「結果を出せない奴が能書き言うな!」という怒声が頻繁に飛び交っていました。
怒声が飛び交う環境を肯定したいとは思っていませんが、
できもしないのに他部署のことに口を出したり、経営や採用に対して素人意見をぶつけたりすることの無意味さをしっかり教育してくれたのは、本当に良かったと思います。
このときに私が上司達から学んだことは、
「自分の仕事以外を考えるな」ということではなく、
「自分の責任範囲から目を背けたまま、他人の領域にばかり意見を言わないこと」です。
このようなときは、自分では「正しい」ことを言っているつもりでも、
実は、単に無責任な発言をしているだけということに気がつく必要があると私は思います。
まずは、自分に与えられた任務に対して責任をもって結果を出す。
それにしっかりと向き合うことで、自然と次のステージが開けてくる。
その積み重ねがあったからこそ、今の自分があると思っています。
自分の責任に対して、真剣に向き合えば、一歩一歩確実に成長していけますし、
周りの人から信頼が積み上がるので影響力がどんどん増していきます。
逆に、自分の責任から逃げて、評論家的なことばかり言っていると、
いつまで経っても成長できませんし、周りの人から信頼を得ることができません。
どちらの人生を選択するかは、自分次第ですね。
私は「ゼークトの組織論」の概念を、早い段階で知り、
自分自身が、「無能だがやる気のある人」という自覚をもてたことは本当によかったと思っています。
これからも自分自身の目の前の課題から目を逸らさず、自分の責任としっかり向き合い一歩一歩成長していきたいと思います。
今回も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
この小さな気づきが、あなたのお役に立てたら嬉しいです。
アイ・スマイル社会保険労務士法人
副代表 江崎智也
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